強制の効用

一般的に
自由に生きられることは幸福の絶対条件と言えるでしょう。
統計的にも自由、自分の思い通りに行動できること、
オートノミーは幸福度に強い 因果関係を示します。
ただし 
これは健全に自分を律することができる人の話で、
時に自由が不健全な放縦な生き方につながり
不幸に陥る原因となることもあるのではないかと思います。 

そのような場合には
本来 、人間にとっては
耐えられないくびきであるはずの
強制がかえって ウェルビーイングな人生のセーフティネットとなる
ことがあると思います。

私の親は自由にのびのびと育ててくれましたが
あんまり 自由すぎて
ちゃらんぽらんな私という人間が出来上がってしまいました。
もうちょっと強制的な躾があってもありがたかったんじゃないかと
今になって思うことがあります。
逆恨みして、なんて親不孝の他責な私。

私のライフワークである
「働く幸せ」「従業員 幸福度」の観点からも
強制には幸福のリスクを取り除く一定の効用がある
と考えます。

一般的に
組織というものは
「幸福」の大敵である自由を束縛するものですが、
従業員への健康診断の義務付けによって
「幸福」の最大のリスクである「健康」を保つ絶大な効用があります。

自由業や個人事業主、専業主婦では
健康管理が個人の裁量に任されるため、
予防のための健康診断を怠って
がんなどが手遅れになるケースが非常に多いのです。

強制 という点では
宗教的戒律も
絶対者が心の内側で人に強いるものですから
強制の最たるものかもしれません。

不幸の極みがあるとすれば自殺だと思いますが
まともな宗教は何らかの形で自殺を禁じていますが 
キリスト教は自殺に対して
特に厳しい戒律戒律を課すことで知られています。

日本は韓国、ロシアなどと並んで
自殺者が多いことが問題視されていますが、

世界で自殺者が少ない国々と
キリスト教の信者が多い国々の分布は
地図上で見事に重なります。

我々は自分の幸福のために
自由を尊重しながらも
効用のある強制とは
上手に付き合っていきたいものです。

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