労働組合がある組織の方が幸福度が顕著に高い-2.労組のある組織とない組織では何が違うか

労働組合のある組織とない組織では組織の何が違うか

労働組合がある組織とない組織とでは何がどのように違うのでしょうか。従業員幸福度に影響する要素の状況を、労働組合の有無別でクロス分析した結果が次のグラフです。

図 20.組織の諸要素の状況(労働組合の有無別)

これも労働組合がある組織の方が全般的に労働組合組織の数値を上回っています。

ワークライフバランス健康の自己管理人事管理の3項目は、労働組合ありの組織がなしの組織よりも0.3ポイント超、肯定的な評価となっています。
中でもワークライフバランスにおいて、労働組合のある組織がプラス0.35ポイントと、労働組合のない組織よりも最も差異が大きく、顕著に優れた結果となっています。これは労働組合が労働時間短縮の活動に積極的に取り組み、ワークライフバランスの向上させている成果だと思われます。
健康の自己管理がその次に妻が大きくなっていますが、これも労働組合の活動によって組合員一人ひとりの健康管理を促すように健康管理の仕組みやその活用に務めた結果だと思われます。
人事管理も労働組合のある組織が特に優れていますが、賃金や評価処遇の問題など人事管理制度の改善運用の定着に関して労働組合が積極的に改善提案や運用状況のチェックを進めた結果だと推察します。
ダイバーシティも以上3項目ほどではありませんが労働組合のある組織が優れているのは多様な従業員の働く権利を尊重し、多様な人々の人権を擁護する取り組みを進めている成果だと思われます。
逆にハラスメントの項目では唯一労組ありの組織が労組なしの組織よりも否定的になっていますが、これはどういうことでしょうか。労働組合があることによって逆にハラスメントが横行するということは現実的に考えられないので、ハラスメントに関する意識の高まりの影響である可能性があります。労働組合がハラスメントに関して組合員に啓発の取り組みを展開しそれによって組合員がハラスメントに敏感になった結果このような数値になっている可能性があります。少なくとも客観的実体として労働組合がハラスメントを助長しているということはないでしょう。
労働組合のない組織ではどうしても経営の論理が優先され、人事労務管理全般において従業員にしわ寄せがいきやすく様々な不利益が従業員の負担になっている可能性があります。労働組合は経営のカウンターパワー、チェック機能を果たすことで、従業員の幸福度を高めひいては経営のバランスを高めるコーポレートガバナンス上の重要な存在であることがわかります。

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