従業員が「幸福」だから会社の業績がよくなるのではない

従業員の幸福と高業績が両立するのは、

従業員のオーナーシップ(自分の仕事を所有しているという実感)と

オートノミー(自由に自己決定できる仕事)の実現により

従業員は、喜んで自分の潜在的能力を最大限に開花させ、

経営的に業績の推進力となるからである。


結果として従業員の幸福も実現することになり、

企業としての社会的責任を果たすことができるというのが正しい因果関係推論と考える。


そそっかしい心理学者の啓蒙本やエセ科学を信奉するメディアなどでは、

しばしば、

「社員の幸福度が高い会社は、社員の幸福度と業績との相関があり、業績もいい」

「だから幸福度を高めることが会社の発展につながる」

という論法を展開するが、
これはおそらく偽相関である。

もともと相関関係の存在は因果関係の存在を即証明するものではないが、
幸福度と会社の業績との間に見られる相関関係から、

背後に潜む因果関係を推測すると

[従業員の幸福]→[会社の業績]     

は誤りであり、

正しい因果関係の仮説をパス図で表すならば
正しい仮説は、以下の通りと考える。

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