「ソーシャルメディア上では『すべての人が自分より幸せ』と考えるバイアスがある」 ダン・アリエリー
ソーシャルメディアは偽の世界観です。我々の生活に対する我々の基準がどんどん虚構になり、どんどんプラス側にバイアスがかかっていく世界に移行するにつれ、人はソーシャルメディアの基準に頼る度合いを減らし、現実の基準にもっと頼る必要があります。
ダン・アリエリー『「幸せ」をつかむ戦略』松浦由希子訳、日経BP、2020年
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このアメブロをはじめとして、
人は多くの人とのコミュニケーション、つながりを求めて
SNSを利用しています。
SNSでのつながりが幸せの連鎖となればよいのですが、
事実、そうである場合も多く、
私自身も、SNSで
生涯かけがえのない幸せなつながりをいただいています。
しかし、
必ずしもそうなっていないことも少なくないようです。
先人は共通して、
「自分と他人と比べるな」
それが幸福の秘訣と教えています。
ところが人間は他人と我が身を比べるのが性であり、
比較という病、呪縛から、なかなか逃れられない。
人間は、社会心理学的には
自分の比較対象を身近なコミュニティから選ぶ傾向があるといいます。
これを「準拠集団」と呼びます。
現実の身近なコミュニティの人々ならまだいいのですが、
ソーシャルメディアの発達によって
今日、準拠集団としてのSNSという虚構の世界が肥大化しています。
バーチャルな虚構の世界との比較により、
自分の幸福感がふりまわされることは避けたいものです。