働く幸せが幸せな人生への道~ 幸せに働く8つの法則 プロローグ~
働く幸せが幸せな人生への道~ 幸せに働く8つの法則 プロローグ~
まあ当たり前と言えば当たり前の話なのですが、
幸せに働くことが、人生の幸せに繋がる。
多くの勤労者が素朴な実感としてうなずかれるのではないでしょうか。
幸せは仕事だけから得られるものではないのですが、
幸せに働くことが、人生全体の幸せを決定づける中核的な要因であることも確かです。
幸せに働くことは三つの意味で人生の幸せに大きな影響を及ぼします。
一つ目は、
それが人間としてのアイデンティティを形成する大きな要因であること。
人間が人間であるために、あなたが他の人と異なるかけがえのない存在であるために、
人格形成上、個性の確立が欠かせません。
私らしさ、あなたらしさは、 その良き特質、強みによって個性が形作られることが望ましいでしょう。
社会的存在である人間は分業によって、人々がそれぞれに専門化した職業を持つようになりました。
人としての強みは働くことに活かされ、また働くことによって強みが形成され、磨かれるものです。
私が私であるために、あなたがあなたであるために、職業を持ち働くことは欠かせないのです。
二つ目は、
時間という点で物理的に大きな部分を占めること。
ロバート・オーウェンは、
「8時間は労働のため、8時間は休息のため、8時間は好きなことを行う自由な時間のため」
と言いましたが、
短くなったとはいえ、生まれてから仕事に就くまで、リタイア後を除いて、
大多数の人が、1日のうちに1/3前後の時間を働くことに費やしているのです。
それだけ長大な時間を「幸せ」を実感しながら働けるかどうかは重大な問題です。
また幸福を感じられずに働き続けることは、大きなストレスとなり、それ以外の時間にも、健康にも悪影響があるでしょう。
三つ目は、
それがあらゆる幸せを生み出す原動力となること。
働くことで生活の経済的基盤が形成されることはとりわけ大きな力になります。
働く職場で対人関係のネットワークも広がり、生涯の伴侶や、メンター、友人と巡り会うこともしばしばです。
自分以外の他の人を幸せにするためにも働くことは欠かせません。
以上のように、人生の幸せは仕事だけではないけれど、
働くことが、仕事以外のあらゆる幸せを生み出す契機となるのです。
わざわざ言わなくとも、多くの人が実感するところでしょう。
それだけあらゆる人生の幸せに大きな影響を及ぼす、
働く幸せですが、誰しもが願う仕事の幸福を得るにはいくつもの条件があります。
私はそれを、
「幸せに働く8つの法則」としてまとめてみました。
これらは、私がこれまで実施した、のべ数万人の調査データの解析、30数年、多くの組織でお世話になったコンサルティング経験、古今東西の文献レビューからまとめたものです。
これからの記事で、全8回に分けて、ひとつずつ述べていきます。
ご参考になれば幸いです。(イーハピネス株式会社 代表取締役 松島 紀三男)